金継ぎで消耗しやすい砥粉
砥粉30gはその量、安全性、必要性から金継ぎには欠かせない材料であり、多くの人々に繰り返し購入されています。この商品に含まれる30gは、当社の金継ぎキット「つぐキット」に含まれる砥粉の約5倍の量で、コストパフォーマンスが非常に良いです。金継ぎを行う際に必要な材料を、必要なときに確保できるため、初心者から経験者まで幅広く使える商品です。
自然素材で食器に安心
この商品は自然の材料を使用しており、環境に優しい選択肢です。具体的には、岩石を粉砕して作られる粉「ケイソウ土」が主成分です。粒子が細かいため、仕上がりが滑らかになるのが特徴です。これにより、修復された器は食器として安全に使用できます。
砥粉の役割
砥粉は金継ぎの真ん中の工程で用いられることが多いです。小さな欠けやほつれの充填、ヒビや接着した破片同士の隙間を埋めて凹凸を解消する役割があります。金継ぎや漆芸において、基本的には砥粉を使って錆漆(さびうるし)を作ります。作り方は比較的簡単ですが、正確な配合比と手順が重要です。以下にその手順を紹介します。
砥粉に少量の水を加えながら練り、「チューブ入りの練りからし」程度の粘度にします。
そこへ6割程度の生漆を加え、生漆と砥粉が均一になるまで、手早くしっかりと混ぜます。水練り砥粉と生漆の配合比は非常に重要で、一般的には「水練り砥粉:生漆=10:6」の体積比が推奨されています。この比率を守らないと、乾きづらい錆漆になったり強度が低下したりする可能性があります。混ぜる際は、ヘラで引っ張った時に表面から漆がうっすら滲んでくる状態が理想です。こうして出来たペーストを「錆漆(さびうるし)」と呼びます。
金継ぎで修復したい部分に、錆漆を塗布・充填します。手早く作業しないと、錆漆はどんどん乾燥してきます。その後、錆漆は温度と湿度が保たれた適切な環境で乾燥させます。乾燥後は水研ぎし、漆塗りの作業へと続きます。錆漆を充填し、水研ぎする作業を繰り返し行うことで、隙間や凹凸がなく、より平らな下地を作ることができ、金を蒔いた時に美しい仕上がりが実現します。錆漆は作った時が一番乾きやすいため、基本的には、使うときに、使う分だけ作ることが推奨されます。
▼砥粉を使うシーン(錆漆を作る)
▼ カーブした器やコップの奥深くに、錆漆を塗りやすくする、秘密のアイテム