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金粉0.1gで金継ぎできる器の数は?

金継ぎを始めるとき、「金粉0.1gでどれくらいの器を修理できるのだろう?」と疑問を持つ方は多いでしょう。金粉0.1gというと一見少量に感じますが、適切な使い方をすれば意外と多くの修理に対応できます。今回は、金粉の使用量について詳しく解説します。実験結果や具体例を交えながら、どのように金粉を効率よく使えるかをお伝えします。

ついに解明!金粉0.1gでこんなに金継ぎできるなんて…

つぐつぐでは、金粉の使用量を検証するための実験を行っています。太さ3mmほどの漆の線の上を金蒔きした場合、金粉0.1gで、176cmの長さにわたりカバーすることができました。このデータから、欠けやひび割れといった小さな修復箇所であれば、複数の器を修理できることがわかります。

ただし、こちらはプロが実施した結果ですので、初心者の方の場合は、実際にはこの半分から3分の1程度の仕上がりになるとお考えください。

修理できる器の数は、破損箇所の形状や面積、漆の使い方によって変わります。例えば、大きなひび割れや全面的な破損の場合は、金粉を多く消費します。一方、小さな欠け程度なら、より少ない金粉で仕上げられます。このように、金粉0.1gでも適切に使えば十分な修理が可能です。

実験の詳細や修理の様子については、つぐつぐのYouTubeチャンネルで紹介しています。動画では金粉の扱い方や作業の流れも解説しているので、ぜひご覧ください。

金粉の使用量を左右する3つの要因

金継ぎで使用する金粉の量は、以下のような3つの要因によって変わります。

①まず、器の破損具合が大きく影響します。例えば、小さな欠けや細いひび割れであれば少量の金粉で対応できますが、大きな破損では広い範囲に漆を塗り、そこに金粉を蒔く必要があります。そのため、金粉の消費量が増加します。

②金継ぎを行う方の経験や技術も重要なポイントです。経験者ほど、すべての工程を手際よく必要な材料だけを用いて行うことができるため、金粉の必要量を最小限に抑えられます。次の章で、金粉の消耗を抑えるためにはどのようなスキルが必要か、詳しく紹介します。

③さらに、器の表面の状態も考慮が必要です。釉薬がかかっていないザラザラした表面は、滑らかな表面に比べて金粉が吸着しやすく、余分な金粉が必要になることがあります。

金粉の消耗を最小限にする方法?

金粉を効率的に使うためには、以下の3つのポイントを押さえておくことが大切です。

第1に、もっとも重要なことですが、漆をできるだけ薄く均一に塗ることを心がけましょう。この作業によって、金粉が沈み込みにくくなり、仕上がりが美しくなるだけでなく、消費量も抑えられます。

第2に、下地の平滑さが重要です。修復箇所に凹凸が多いと、漆を塗る表面積が大きくなるだけでなく、漆を均一に塗ることが難しくなり、一部で塗り厚が厚くなります。その結果、金粉が必要以上に消費される場合があります。下地を平らに整えることで、金粉が均一に並び、仕上がりが美しくなるだけでなく、消費量を抑えることができます。

第3に、金蒔きの際には、器の持ち方に注意することが重要です。金粉を蒔いたときに余分な金粉がこぼれたり、飛び散ったリスることがありますが、それをできるだけ紙包に戻す工夫が必要です。もし飛び散った金粉を十分に回収できないと、貴重な金粉を無駄にしてしまう可能性があります。器を持つ角度や位置を工夫することで、金粉の消費を抑えながら、美しい仕上がりを目指すことができます。

どの金継ぎキットの購入がおすすめ?

つぐキットは4種類あり、全て初心者用です。基本の道具はすべてのキットで同じで、金粉と銀粉の含有量だけが異なります。中でも「つぐキット金」には金粉0.1gが含まれており、もっともお手頃な価格。小さな欠けやひび割れの修復に最適な、ミニマムの量です。そのため、金継ぎを続けられる自信がない方や、少しやってみたい方におすすめですが、金粉はもっとも早く無くなるでしょう。金粉を使い切った場合や、さらに修理をしたい場合には、追加の金粉を購入しましょう。金継ぎする器の数が多かったり、破損度の高い器をお持ちであったり、金継ぎを継続して行いたい方は、あらかじめ上位のキット(つぐキット金銀、つぐキットプレミアム、つぐキット金増量)を購入する方がお得です。

海外のお客様にとっては、追加で金粉を購入する際にはいくつかの課題があります。まず、送料が高額になるため、日本国内で購入する場合に比べて割高になります。また、配送に時間がかかることも少なくありません。そのため、初めから金粉が多めに含まれた上位のキットを選ぶことをおすすめします。もし金粉だけを追加購入したい場合は、他の消耗品も複数をまとめて購入すると、コストを抑えることができます。

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金粉を使わない仕上げ方法を取り入れるのも一つの手段です。例えば、黒い器に黒漆で仕上げる「闇継ぎ」の技法では、金粉を一切使わずに、シックで修復跡が目立たない修理法です。器の色合いや用途に合わせて仕上げ方を選ぶことで、コストを抑えながら金継ぎをずっと楽しむことができます。

金粉0.1gで金継ぎできる器の数 まとめ

金粉0.1gは決して少ない量ではありません。しかし、初心者ほど多く金粉を消耗しがちです。この記事にあるポイントを意識して、丁寧な作業を心がけることで、0.1gの可能性を最大限に引き出すことができます。

つぐつぐのYouTubeやブログでは、あなたが金継ぎするときにさらに役立つ情報をどんどん発信していますので、参考にしながらぜひ金継ぎの魅力を楽しんでみてください。

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